○美幌町自治基本条例
平成23年3月18日
美幌町条例第8号
目次
前文
第1章 総則(第1条―第4条)
第2章 情報共有(第5条―第11条)
第3章 町民参加(第12条―第16条)
第4章 住民投票(第17条・第18条)
第5章 町民(第19条―第21条)
第6章 協働・コミュニティ(第22条―第26条)
第7章 議会(第27条―第31条)
第8章 行政(第32条―第35条)
第9章 行政運営(第36条―第43条)
第10章 連携・協力(第44条―第47条)
第11章 条例の見直し等(第48条・第49条)
第12章 最高規範(第50条)
附則
私たちのまち美幌町は、「水多く・大いなるところ」を意味するアイヌ語「ピ・ポロ」を語源とし、景勝地美幌峠を源とする美幌川と、阿寒山系を源とする網走川に育まれた、自然豊かなところです。
美幌町は、先人の英知とたゆまぬ努力により、美幌峠に代表される恵まれた自然環境を守り、豊かな歴史や文化を築き、農林業を中心とした産業を育て、快適な都市基盤を整備するとともに、様々な福祉施策の充実を図り、住みよい、町民が誇れるまちとして発展してきました。
私たちは、先人が守ってきた自然環境、築いてきた歴史や文化、そして、町民憲章にいう「ながい開拓の歴史と、輝かしい産業の町を誇りとして、おたがいのしあわせをねがい、ゆたかな明るい町」をつくり、これらを次の世代に引き継ぐ責任があります。
私たちは、地域主権型社会や少子高齢社会の到来により、今後、多くの課題を自分たちの責任で考え、解決していかなければなりません。そのためには、情報の共有と町民参加を進め、私たちみんなで自治を築いていかなければなりません。
私たちは、今ここに、町民、議会及び行政それぞれの役割と責務を改めて認識し、町民主権による自治を確立することを決意し、自治の最高規範となるこの条例を制定します。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、美幌町の自治に関する基本理念と基本原則を定め、町民の権利及び役割並びに議会及び行政の責務を明らかにするとともに、議会、行政及び地域社会の自治の推進に関する基本的な事項並びに制度を定めることによって、町民主体の自治を実現することを目的とします。
(用語の定義)
第2条 この条例における用語の意義は、次のとおりとします。
(1) 町民 町内に住所を有する人、町内で働き又は学ぶ人及び事業活動その他の活動を営む人又は法人若しくは団体をいいます。
(2) 行政 町長、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、農業委員会及び固定資産評価審査委員会をいいます。
(3) 町政 議会と行政が担う自治の領域をいいます。
(4) 協働 町民、議会及び行政が、共通の目的を実現するためにそれぞれの役割と責任のもとで相互の立場を尊重し、対等な関係に立って協力し活動することをいいます。
(基本理念)
第3条 町民、議会及び行政は、美幌町民憲章の精神を尊重するとともに、次に掲げることを基本理念として、自治の確立を目指します。
(1) 町民は、美幌町の自治の課題を自ら解決していくことを基本として、その自治の一部を議会及び行政に信託していること。
(2) 町民は、その信託に基づく町政に自ら主体的にかかわり、安心で住む喜びが実感できる美幌町をつくること。
(3) 自治体としての美幌町は、国及び北海道と対等な立場で相互協力の関係に基づいた自律的運営を図り、自治体としての自立を確保すること。
(基本原則)
第4条 町民、議会及び行政は、次に掲げる原則に基づき、美幌町の自治を推進するものとします。
(1) 町民主体の原則 町民は、美幌町の自治の主体であり、その自治の一部を議会及び行政に信託します。
(2) 情報共有の原則 町民、議会及び行政は、町政に関する情報を共有します。
(3) 参加の原則 町政及び地域社会の自治は、町民参加のもとに行われることを基本とします。
(4) 協働の原則 町民、議会及び行政は、それぞれの役割及び責任において、協働して美幌町の自治を推進します。
第2章 情報共有
(情報の共有)
第5条 町民、議会及び行政は、情報の共有が町民主体の自治の実現の基本であることを認識するとともに、お互いに町政に関する情報を伝え合い、情報を共有します。
(情報の提供)
第6条 議会及び行政は、開かれた町政を推進するため、保有する町政に関する情報を適切な時期に適切な方法で分かりやすく町民に提供するものとします。
(説明責任)
第7条 議会及び行政は、公正で開かれた町政を推進するため、町政に関して町民に分かりやすく説明し、町民から説明を求められた場合には、誠実に説明します。
(情報公開)
第8条 町民は、町政に関する情報の開示を求める権利を有します。
2 議会及び行政は、町民から町政に関する情報の開示を求められたときは、別に条例で定めるところにより、情報を公開します。
(個人情報保護)
第9条 行政は、個人の権利利益が侵害されないよう、その保有する個人情報について、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)で定めるところにより、適正な保護を図ります。
2 議会は、個人の権利利益が侵害されないよう、その保有する個人情報について、美幌町議会の個人情報の保護に関する条例(令和5年美幌町条例第1号)で定めるところにより、適正な保護を図ります。
(町民の意見等)
第10条 議会及び行政は、町民からの意見、提言、要望等(以下「意見等」といいます。)に対し、迅速かつ誠実に対処します。
2 議会及び行政は、前項で寄せられた意見等への対処経過について記録を保存し、適切に管理します。
(会議の公開)
第11条 議会は、本会議、委員会及び美幌町議会会議規則(昭和62年美幌町議会規則第1号)で規定する会議を原則公開とします。
2 行政は、審議会等の附属機関及びこれに類するもの(以下「審議会等」といいます。)の会議を原則公開とします。
3 議会及び行政は、前2項で規定する会議を公開することが適当でないと認められるときは、非公開とすることができます。
第3章 町民参加
(町民参加の基本)
第12条 町民は、美幌町の自治の主体であるという基本原則に基づき、町政に参加することを基本とします。
2 議会及び行政は、広く町民の意見等を求め、町政に町民の意思を反映することを基本とします。
3 議会及び行政は、町政へ広く町民が参加する機会を保障します。
4 議会及び行政は、町民が町政への参加又は不参加を理由として不利益を受けないよう配慮するものとします。
5 次世代の担い手である青少年及び子どもは、それぞれの年齢にふさわしい方法により町政に参加できるものとします。
(町民参加の対象)
第13条 行政は、次の事項を実施するときは、町民参加を求めるものとします。
(1) 総合計画の基本構想及び基本計画並びに各施策の基本となる計画の策定又は見直し
(2) 政策に関する基本方針を定め、又は町民に義務を課し、若しくは町民の権利を制限することを内容とする条例の制定、改正又は廃止
(3) 町の施設の新設、改良又は廃止の決定(ただし、別に規則で定める場合を除きます。)
(4) 広く町民が利用する町の施設の利用方法の決定
(5) 事務及び事業を効果的かつ効率的に推進するための外部評価の実施
(6) 町民の生活に大きな影響を及ぼす施策の決定
(7) 前各号のほか、町民参加が有効と思われる事項
(1) 軽微なもの
(2) 緊急に行わなければならないもの
(3) 行政内部の事務処理に関するもの
(4) 法令の規定により実施の基準が定められており、その基準に基づき行うもの
3 行政は、第1項の規定にかかわらず、町税の賦課徴収その他金銭の徴収に関するもの(地方税法(昭和25年法律第226号)第5条第3項又は第7項の規定により新たな税目を起こす場合を除きます。)は、町民参加を求めないことができます。
4 行政は、前2項の規定により町民参加を求めなかった場合において、行政が必要と判断したとき又は町民からその理由を求められたときは、その理由を公表しなければなりません。
(1) 審議会等の会議の開催
(2) 意見交換会の開催
(3) 意見公募(パブリックコメント)手続の実施
(4) アンケート調査の実施
(5) その他適切な方法
(提出された意見等の取扱い)
第15条 行政は、町民参加によって寄せられた意見等を総合的に検討するものとします。
2 行政は、意見等の検討を終えたときは、速やかに次の事項を公表するものとします。ただし、美幌町情報公開条例(平成12年美幌町条例第4号)の規定により公表することが適当でないと認められるときは、この限りではありません。
(1) 意見等の内容
(2) 意見等の検討結果及びその理由
(審議会等の委員の選任)
第16条 行政は、行政運営に公平で、かつ、広く町民の意見等が反映されるよう審議会等の委員の選任について、次の事項に配慮するものとします。
(1) 町民のうちから公募により選任された委員が含まれることを原則とすること。
(2) 幅広く人材を確保するため、委員の就任期間又は他の審議会等との重複を必要最小限とすること。
第4章 住民投票
(住民投票)
第17条 町長は、町政に関する重要な事項について、住民(町内に住所を有する者(外国人を含みます。)。以下この章において同じです。)の意思を確認するため、住民投票を実施することができます。
2 町民、議会及び町長は、住民投票の結果を尊重します。
(住民投票の請求等)
第18条 年齢満18歳以上の住民で別に条例で定める者は、町政に関する重要な事項について、その総数の4分の1以上の者の連署をもって、町長に対し住民投票の実施を請求することができます。
2 議会は、町政に関する重要な事項について、議員の定数の12分の1以上の者の賛成を得て議員提案され、かつ、出席議員の過半数の賛成により議決したときは、町長に対して住民投票の実施を請求することができます。
3 町長は、町政に関する重要な事項について、自ら住民投票を発議することができます。
5 住民投票の投票権を有する者は、年齢満18歳以上の住民で別に条例で定める者とします。
6 住民投票の実施に関する手続その他必要な事項は、別に条例で定めます。
第5章 町民
(町民の権利)
第19条 町民は、町政に関する情報について知る権利を有します。
2 町民は、町政に参加する権利を有します。
3 町民は、行政サービスを受ける権利を有します。
(町民の役割)
第20条 町民は、美幌町の自治の主体として自ら考え行動し、積極的に町政及び地域活動に参加するよう努めます。
2 町民は、町政及び地域活動に参加するに当たっては、自らの発言や行動に責任を持つとともに、お互いを尊重し、協力し合うよう努めます。
3 町民は、行政サービスを受けるために、応分の負担を負うものとします。
(事業者の役割)
第21条 事業者は、地域社会を構成する一員としての社会的責任を認識し、地域社会との調和を図り、暮らしやすい地域社会の実現に寄与するよう努めます。
第6章 協働・コミュニティ
(協働の推進)
第22条 町民、議会及び行政は、美幌町の課題を解決するため、相互理解と信頼関係のもとに協働を推進します。
2 行政は、町民との協働による美幌町の自治を推進するに当たり、町民の自主性及び自立性を損なわないように配慮するとともに必要な支援を行います。
(コミュニティ)
第23条 コミュニティとは、町民が互いに助け合い、心豊かな生活を送ることを目的として、自主的に結ばれた、多様な組織及び集団をいいます。
(コミュニティの役割)
第24条 コミュニティは、地域社会において自らできることを考え、行動し、地域の課題の解決に向けて取り組むよう努めます。
2 コミュニティは、多くの町民が参加しやすい環境づくりに努めます。
3 コミュニティは、相互の連携を積極的に図るとともに、議会及び行政と協働し、活動の充実に努めます。
(町民とコミュニティ)
第25条 町民は、コミュニティの役割を認識するとともに活動に積極的に参加し、そのコミュニティを守り、育てるよう努めます。
(行政とコミュニティ)
第26条 行政は、コミュニティの自主性と自立性を尊重し連携を図るとともに、コミュニティ活動を促進するため必要な支援を行います。
第7章 議会
(議会の責務)
第27条 議会は、選挙で選ばれた町民の代表者である議員により構成された議事機関として、行政運営を監視するとともに、条例の制定、改正又は廃止、予算の決定、決算の認定その他町政運営の基本的な事項を議決し、町の意思を決定します。
2 議会は、この条例の基本理念、基本原則及び制度を遵守し、全町的視野に立ち、美幌町の将来に向けての展望を持って政策課題を的確に把握し、活動する責務を有します。
4 議会は、政策立案機能を高めるため、議会事務局の調査機能及び法務機能の充実を図らなければなりません。
(議員の責務)
第28条 議員は、この条例の基本理念、基本原則及び制度を遵守し、町民の信託に対する自らの責任を果たさなければなりません。
2 議員は、町民から選ばれた公職者として、町民意思の的確な把握及び自己研鑽を図るとともに、公益のために行動しなければなりません。
3 議員は、高い倫理観のもと、誠実にその職務を行い、自らの発言及び行動に責任を持たなければなりません。
(町民との情報共有と町民参加)
第29条 議会は、常任委員会、特別委員会等の運営に当たり、参考人制度及び公聴会制度を十分に活用して、町民の専門的又は政策的識見等を議会の討議に反映させるものとします。
2 議会は、町民からの請願及び陳情を政策提案と位置付け、その審議において必要な場合は、これらの提案者の意見を聴く機会を設けなければなりません。
3 議会は、町民との意見交換の場を年1回以上設け、これにより政策提案の拡大を図るものとします。
4 議会は、町民との情報共有と連携を高める方策として、全議員出席のもと、町民に対し説明責任を果たす議会報告会を年1回以上開催し、広く町民の意見を聴取して議会活動に反映させるものとします。
5 議会は、広報誌の発行、インターネットによる議会中継の実施等により議会及び議員活動の情報提供の充実を図り、議会における意思決定の過程及びその結果に関する情報を町民に適切に提供するものとします。
(町長等と議会及び議員との関係)
第30条 議会の本会議における議員と町長、副町長、教育長、選挙管理委員会委員長、監査委員、農業委員会会長、固定資産評価審査委員会委員長(以下「町長等」といいます。)及び職員の質疑及び質問並びに応答は、広く町政上の論点及び争点を明確にするため、一問一答の方式で行うものとします。
2 議会の本会議、常任委員会、特別委員会等へ出席した町長等は、議長又は委員長の許可を得て、議員の質疑及び質問に対し反問することができます。
(自由討議)
第31条 議会は、本会議、常任委員会、特別委員会等において、提案された案件に関して審議し結論を出す場合、議員相互間の自由討議を中心に行い、町民に対する説明責任を十分に果たさなければなりません。
2 議員は、前項に規定する自由討議により、政策、条例、意見等の議案の提出を積極的に行うものとします。
第8章 行政
(行政の責務)
第32条 行政は、条例、予算その他の議会の議決及び法令等に基づく事務及び事業を、誠実に管理し執行しなければなりません。
2 行政は、広く町民の意思を反映した行政運営を行うため、情報の共有と町民参加を進め、連携及び協力して事務及び事業を執行しなければなりません。
3 行政は、事務及び事業を効果的かつ効率的に執行しなければなりません。
(町長の責務)
第33条 町長は、この条例の基本原則及び制度を遵守し、基本理念を実現するために町民の信託に応え、公正かつ誠実に行政運営を行わなければなりません。
2 町長は、職員を適切に指揮監督し、町民の意向や政策課題に的確に対応できる知識と能力を持った人材の育成を図り、効率的な組織体制を整備しなければなりません。
3 町長は、常に経営感覚を持ち、健全な自治体運営を推進しなければなりません。
4 町長は、町民との意見交換の場を設けなければなりません。
(就任時の宣誓)
第34条 町長は、就任に当たっては、その地位が町民の信託によるものであることを深く認識し、日本国憲法により保障された地方自治権の一層の拡充とこの条例の理念の実現のため、公正かつ誠実に職務を執行することを宣誓しなければなりません。
(職員の責務)
第35条 職員は、町民が主権者であることを認識し、町民の視点に立ち、公正かつ適正に職務を遂行し、町民との信頼関係を構築しなければなりません。
2 職員は、町民の意向や政策課題に的確に対応するため、自ら政策形成能力の向上を図らなければなりません。
3 職員は、互いに横断的な連携を密にするとともに、積極的に町民と連携して職務を遂行しなければなりません。
第9章 行政運営
(総合計画)
第36条 行政は、美幌町の目指す将来の姿を明らかにし、総合的かつ計画的な行政運営を行うため、総合計画を策定します。
2 行政は、基本構想の策定に当たっては、議会の議決を経るものとします。
3 行政は、総合計画を最上位の計画と位置付け、行政が行う政策は法令の規定によるもの及び緊急を要するものを除き、総合計画に基づいて実施します。
4 行政は、総合計画の実施計画を毎年度見直すとともに、事務及び事業の進行を管理し、その状況を公表します。
5 行政は、各施策の基本となる計画の策定及び実施に当たって、総合計画との整合性を図りながら進めます。
6 行政は、総合計画の基本構想及び基本計画並びに各施策の基本となる計画の策定及び見直しに当たって、検討内容を公表します。
(財政運営)
第37条 行政は、総合計画及び行政評価を踏まえ、中長期的な財政見通しのもとに財政計画を策定し、それに基づく予算の編成及び執行を行い、健全な財政運営を行うものとします。
2 行政は、予算、決算、財政状況等について分かりやすい資料を作成のうえ、公表します。
(行政評価)
第38条 行政は、効果的かつ効率的な行政運営を行うため、行政が行う事務及び事業について適切な評価基準に基づく行政評価を実施し、その結果を予算、事務及び事業へ反映させるものとします。
2 行政は、行政評価に関する情報を公表します。
(行政改革)
第39条 行政は、効果的かつ効率的な行政運営を行うため、行政改革大綱を策定し、行政改革を推進するものとします。
2 行政は、行政改革大綱に基づき実施計画を策定し、その進行を管理するとともに、進捗状況を公表します。
3 行政は、行政改革大綱及び実施計画を策定するに当たっては、検討内容を公表します。
(行政手続)
第40条 行政は、町民の権利利益の保護に資するため、処分、行政指導及び届出に関する手続に関し、行政運営における公正の確保及び透明性の向上を図ります。
2 行政手続に関して必要な事項は、別に条例で定めます。
(政策法務)
第41条 行政は、自主的かつ自立的な行政運営を行い、地域の課題を解決する政策の実現のため、条例、規則等の制定、改正又は廃止を行うとともに、法令等を自主的かつ適正に解釈し運用するものとします。
(危機管理)
第42条 行政は、町民の生命、身体、財産及び暮らしの安全を確保するとともに、災害等の緊急時において総合的かつ機能的な活動が図れるよう危機管理体制を整備するものとします。
2 行政は、災害等の緊急時において町民及び関係機関等と連携し、速やかに状況を把握するとともに、対策を講じなければなりません。
3 町民は、災害等の緊急時において互いに助け合い行動できるよう、日頃から防災訓練に参加するなど、防災等に対する意識を高め、行政と一丸となった協力体制の整備に努めるものとします。
(公益通報)
第43条 職員は、行政運営に違法若しくは不当の事実がある場合又は当該事実の発生のおそれがある場合には、これを放置せず、かつ、隠すことなく事態を是正するとともに、行政運営を常に適法かつ公正に行わなければなりません。
2 行政は、公益通報を行った職員に対し、その公益通報をしたことを理由に不当に不利益を受けないよう保障しなければなりません。
3 公益通報に関して必要な事項は、別に定めます。
第10章 連携・協力
(町外の人々との連携及び協力)
第44条 町民、議会及び行政は、住みよい豊かな美幌町をつくるため、社会、経済、観光、環境等様々な分野において、町外の人々との連携及び協力を図ります。
(他の市町村との連携及び協力)
第45条 自治体としての美幌町は、広域的な課題又は共通する課題の解決を図るため、他の市町村と連携及び協力します。
(国及び北海道との連携及び協力)
第46条 自治体としての美幌町は、国及び北海道と対等の関係にあることを踏まえ、お互いの役割分担を明確にしながら課題の解決を図るため、連携及び協力します。
(国際社会との交流及び連携)
第47条 町民、議会及び行政は、国際的な視点で物事を考えることの重要性を認識し、積極的に国際社会との交流及び連携を図るとともに、そこから得られた知恵や情報を課題の解決に活かすものとします。
第11章 条例の見直し等
(条例等の見直し)
第48条 町長は、この条例の施行の日から4年を超えない期間ごとに、各条項がこの条例の理念を踏まえ、本町にふさわしく、社会経済情勢に適合しているかを検討するものとします。
2 町長は、前項に規定する検討に当たっては、別に定める美幌町自治推進委員会に必要な意見を求めるものとします。
3 町長は、前2項に規定する検討の結果を踏まえ、この条例及びその他の事項を見直すことが適当であると判断したときは、必要な措置を講ずるものとします。
(美幌町自治推進委員会)
第49条 この条例を守り育て、実効性を高めるため、町長の附属機関として美幌町自治推進委員会(以下「推進委員会」といいます。)を設置します。
2 推進委員会は、町長の諮問に応じて審議を行い答申するものとします。
3 推進委員会は、前項に規定するもののほか、自ら次の事項を審議し、町長に提言することができます。
(1) この条例に基づく制度、町民参加の状況及び条例の運用状況に関する事項
(2) この条例の見直しに関する事項
(3) 美幌町の自治の推進に関する基本的な事項
4 推進委員会は、委員10人以内をもって組織します。
5 委員の任期は2年とし、2回まで再任されることができます。
6 推進委員会の組織及び運営に関し必要な事項は、別に条例で定めます。
第12章 最高規範
(最高規範)
第50条 この条例は、美幌町の自治の基本を定める最高規範であり、町民、議会及び行政は、この条例を遵守しなければなりません。
2 議会及び行政は、条例、規則等の制定、改正又は廃止に当たっては、この条例に定める事項を最大限に尊重し、整合を図らなければなりません。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成23年4月1日から施行します。
(経過措置)
2 この条例の施行の際、この条例の規定と整合性を図らなければならない事項については、速やかに必要な措置を講ずるものとします。
附則(平成27年3月19日美幌町条例第21号)
(施行期日)
1 この条例は、平成27年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律(平成26年法律第76号)附則第2条第1項の規定により同項に規定する旧教育長が在職する間は、この条例による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。
附則(平成27年3月19日美幌町条例第2号)
この条例は、平成27年4月1日から施行する。
附則(令和4年12月9日美幌町条例第19号)
この条例は、令和5年4月1日から施行する。
附則(令和5年3月2日美幌町条例第1号)
この条例は、令和5年4月1日から施行する。